小さなフィルムのための祭典 HMD

【月刊なごや 2004年10月】

古い映画の修復技術を学ぼうと、名古屋大須のアパートを引き払ってアメリカ留学を決行したのが今から4年前。

卒業後は東京に居を移し、興味を同じくする仲間と共にフィルム保存の大切さを訴える活動を続けてきました。留学時の同期生から「ホーム ムービー デイ(HMD)」に誘われたのは昨春のことで、8月の第2土曜を「ホームムービー記念日」と定め、内容問わず家庭にあるフィルムを持ち寄って懐かしの映像に光をあてよう、という趣旨には共感を覚えました。同時に「地元の愛知なら実現できる」と直感したのは、高校時代からの頼れる友人たちの顔が次々と浮かんできたからです。2003年の第1回HMDは、豊橋の老舗ジャズ喫茶「グロッタ」さんに無料でお店をご提供いただき、なんとか開催にこぎつけました。「次回はぜひ名古屋市内で」とのリクエストも多く、2年目の会場は矢場町のアートピアに決定。ちなみに2004年は6カ国44都市が参加し、日本でも名古屋のほかに大阪と東京で同時開催されました。帰省も兼ねて愛知に戻った私は名古屋会場のスタッフとして奔走し、心からこの祭典を楽しみました。宣伝時には名古屋シネマテークさんのご協力も得、また新聞掲載などの力添えもあって昨年以上に多くの方にご来場いただきました。当日上映した15作品中、名鉄瀬戸線の最期を丹念に追う「さよならお堀電車」(和波茂彦氏撮影)が人気を博し、ほかにも、消え行く映画館、70年代のキャンパス風景、広小路通の路面電車などがスクリーン上に次々と蘇りました。当時を知る世代には懐かしく、知らない世代には新鮮なこれらの映像は、映写機のカタカタという音とともに不思議な治癒力を発揮するものです。しかし、地元ゆかりの映像を保存するアーカイヴが点在するアメリカとは違い、残念ながら日本にはアマチュア撮影の8ミリをフィルムの状態で収集するような動きは見受けられません。小型映画こそ風俗文化をありのままに映す歴史遺産ですから、その魅力を伝えるためにも上映の機会を増やしていきたいものです。HMDは2005年も引き続き開催します。皆さんのご家庭の押し入れや物置の奥にも、貴重なフィルムが眠ってはいませんか?(K)

Language: English

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