映画の復元と保存に関するワークショップ(第1回)

映画の復元と保存に関するワークショップ(第1回)

2006年9月4日(月)~15日(金)
第5回京都映画祭関連事業
会場:株式会社IMAGICAウェスト(〒530-0035 大阪市北区同心1-8-14 TEL:06-6353-1711)

企画:大阪芸術大学藝術研究所共同研究「玩具映画および映画復元・調査・研究プロジェクト(TOY FILM PROJECT)」
主催:京都府京都文化博物館:プラネット映画資料図書館:大阪芸術大学:(株)IMAGICAウェスト
協力:第5回京都映画祭実行委員会:東京国立近代美術館フィルムセンター:映画保存協会:日本映画撮影監督協会:日本映画テレビ技術協会京都支部:NPO京都映画倶楽部:富士写真フイルム株式会社:報映産業株式会社
事務局:プラネット映画資料図書館

直接、ラボ(現像所)で学べる映画の修復と復元作業!

このワークショップでは、映画の復元や保存に関心を持った学生たち、各種博物館の学芸員の方々、また一般の人たちにも、映画保存の現状と映画復元の意義を理解していただき、直接ラボ(現像所)内でフィルムの修復や復元の指導講習を受けることによって、将来の映画復元・保存に携わる専門的な人材の育成を図ることを目的としています。

日本映画を守る映画復元のワークショップ

日本映画の保存状態は、決して恵まれた環境にはありません。それどころか、過去の名作や傑作も消滅の危機に瀕しているのが現状です。戦前の映画は、ナイトレートと呼ばれた硝酸セルローズ(綿火薬)製フィルムのため、過剰に危険視され、不燃化するとすぐに廃棄されてきました。また、不燃性であるアセテート(三酢酸セルローズ)製フィルムも、50年以上を経過し、加水分解(ビネガー・シンドローム)という組織破壊が起こり、今日、戦後の名作や傑作映画の原版も、残存の危機に直面していると言えます。

映画フィルムは、第3世代に入った!

世界で唯一共通の規格である35mm映画フィルムは、110年以上の歴史をもち、膨大な映画財産を人類に残しました。新しいデジタル化の時代にも、その映像コンテンツの中心が映画であることが、それを証明しています。映画フィルムが保存され、デジタルで活用されているからです。新しい映画制作でも、デジタルによる制作が盛んですが、映像の保存を考える場合、「映画はフィルムで」はもちろん、「デジタルもフィルムで」が世界の動きです。今日、映画フィルムは第3世代のポリエステル製のフィルムの時代に入っています。欧米のデジタル・リマスター版は、フィルム原版からデジタルで劣化しないで複製原版を作り保管する。今の新しいフィルムは、こののち100年の耐久が保障されています。

関西を映画復元の基地に!

ここ関西には、京都府京都文化博物館やプラネット映画資料図書館などのフィルム・アーカイブと、映画フィルムの復元を専門とする我が国唯一のラボ(現像所)IMAGICAウェストがあり、関西を映画復元の基地とするには最適な環境にあると言えます。
我が国には、映画保存や修復に携わる人たちを対象としたアーキビストの連盟も学会もなく、国際的にも後進の状態にあります。また、映画保存に関しては、これまで、博物館学芸員の資格対象にないため、新たに発見されたフィルムも、専門施設以外では、どのように対応して良いのか判らず、単に倉庫に眠らせたまま劣化を待つか、廃棄するほかありません。今後、デジタル復元が本格化する過程で、劣化したフィルムの修復技術が重要な課題となることが見込まれます。

問合わせ先:大阪芸術大学「玩具映画および映画復元・調査・研究プロジェクト」(太田)090-××××-××××
第5回京都映画祭関連事業 

2006年9月4日(月)~6日(水)
【定員30名】

9月4日(月) 13:00~16:30 講義
「映画の復元について」太田米男
「海外の映画保存と日本の現状」とちぎあきら
「映画復元の事例報告」森脇清隆 他

9月5日(火) 13:00~16:30 講義
「映画フィルムの特性」富士写真フイルム
「映画修復と復元の方法」IMAGICAウェスト
「デジタル修復について」越智武彦

9月6日(水) 13:00~16:30 講義
「映画復元の里親制度について」石原香絵
「撮影者からの提言」森田富士郎
社内見学とフリートーク

9月7日(木)・8日(金)
【定員9名】

11:00~16:30 演習
フィルム修復、オプチカル・プリンター作業、カラーフィルムの復元

9月11日(月)~15日(金)
【定員9名】

11:00~16:30 実習
玩具映画の復元

*復元版プリントをテレシネしたDVDと「修了証」を参加者にお渡しします。
*内容や講師などの若干の変更はお許しください。

受講料
講義のみ:一般6,000円、学生3,000円、
演習まで:一般10,000円、学生5,000円
全工程:一般15,000円、学生8,000円

申込み締切は7月31日まで。応募者多数の場合は選考させて頂きます。受講許可証は、8月15日までに発送いたします。
申込先:プラネット映画資料図書館「映画復元ワークショップ」係(〒530-0028 大阪市北区万歳町3-41 城野ビル206 FAX:06-6312-8232)

Language: English

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