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名称:
福岡市総合図書館 文学映像課
[ロゴ]
なし
その他の名称:
福岡市総合図書館 フィルムアーカイヴ
福岡市フィルムアーカイヴ
福岡市総合図書館 映像資料部課(2019年度まで)
福岡市総合図書館 文学映像課 映像資料係、映像活用係(2020年度から)
Fukuoka City Public Library Film Archives Section, Fukuoka City Board of Education
Fukuoka City Public Library Film Archive
Fukuoka Film Archive
種別:
公立の図書館を母体とする視聴覚アーカイブ
所在地:
〒814-0001 福岡県福岡市早良区百道浜3-7-1
⇒ Google MAP
[外観]
電話/ファックス:
TEL 092-852-0600(代表)、092-852-0608(文学映像課課)/FAX 092-852-0609(代表)
Eメール:
filmarchive(a)toshokan.city.fukuoka.lg.jp

ウェブサイト等:
URL-1 https://toshokan.city.fukuoka.lg.jp/(福岡市総合図書館)
URL-2 https://toshokan.city.fukuoka.lg.jp/theater_schedules/(フィルムアーカイヴ)
URL-3 http://www.cinela.com/(映像ホール シネラ)
FB 福岡市総合図書館-1496135790695549
Twitter @FukuokaLibrary(福岡市総合図書館)
連絡窓口:
非公開
[人員]
図書館全体で一般職員 34 33 32 42名、内、映像資料課6名(2017年度) 文学映像課 24名(2021年度)
[年間予算]
図書館全体で約 16 15.2 19.3 14.7 14.6 16.1 15.6億円)、内、映像資料購入費は約 145万円、映像資料収集保存等経費は約 1100 1,000万円(2019年度)、1,145万円(2021年度)。
[開館日]
1996年6月29日
沿革/歴史:
1954年 – 福岡市総合図書館の前身となる少年図書室が福岡市中央公民館内に設置される。
1976年 – 同じく前身となる福岡市民図書館が開館する。
1989年 – 市制100周年を記念して「アジア太平洋博覧会」が催される。当時の市長は桑原敬一(就任期間 1986〜1998年)
1991年 – 「アジア太平洋博覧会」で培われたアジアとの交流の輪をさらに深めるための「アジアマンス」主要事業の一つとして《アジアフォーカス・福岡映画祭》が開始される。同映画祭のシンポジウム「映画が語るアジア文化」で、インドのサイ・パラーンジペー監督が「福岡にアジアのフィルムアーカイブ設置を期待したい」と発言、桑原市長への表敬訪問においてもこれを伝える。同年、教育委員会が策定した市総合図書館基本計画に、期待される機能の一つとして「映像メディアセンター」が盛り込まれ、館内に映画フィルム専用の収蔵庫が建設されることになる。
1996年 – 福岡市総合図書館の開館時に「映像資料課」が設置される。
1997年 – 「アジア映画人会議」を催す。
2003年 – 国際フィルムアーカイブ連盟(FIAF)に準会員として加盟する。
2006年 – 開館10周年記念 特別シンポジウム「失われた映画を求めて 〜フィルム・アーカイヴの取り組み」を催す。
2016年 – 指定管理者制度を導入
2017年 – レストレーション・アジア開催
2021年 – アジア映画等貸与事業開始、アジアフォーカス・福岡国際映画祭実行委員会解散、映画祭終了
地理的及び文化的背景:
福岡市はアジアとの結びつきを深めるまちづくりを進めてきた。福岡タワー、福岡市博物館、ヤフオク!ドーム等のある百道浜地区(シーサイドももち)=「アジア太平洋博覧会」の跡地に立地する全国でも最大規模の福岡市総合図書館は、「1日いても楽しめる長時間滞在型図書館」として、一般的な図書館資料を備えた「図書資料」、 歴史的文化的価値を有する福岡市の公文書・古文書資料を備えた「文書資料」(公文書館としての機能に相当する)、 さらにアジア映画を中心に映画フィルムの収集・保存・上映を行う「映像資料」の3部門から成る。アジアのフィルムアーカイブを目指す映像資料課は、映画フィルム等を貴重な映像文化財として長期保存して後世に継承すること、映像文化の普及・振興及び市民のアジア各国の歴史、文化などの理解を深めることを目的とし、日本を含むアジアで製作された映画に力を入れてコレクションを構築すると共に、福岡にまつわる映画や地域映像も収集している。収集した資料は、映像ホールやミニシアター他で上映・公開し、市民の映画への関心を向上させるとともに、アジア映画に関する情報収集、調査研究を行い、国内外の映画関係者との交流を深めている。
典拠となる指令/資料:
【福岡市総合図書館条例 – 1996年3月28日】
第2条 総合図書館は,次の各号に掲げる事業を行う。
(2) 映画フィルム,ビデオテープ,コンパクトディスクその他必要な資料(以下「映像資料」という。)を収集し,整理し,及び保存して,市民の利用に供すること。
(4) 図書資料,映像資料及び文書資料(以下「図書資料等」という。)の利用のための相談に応じること。
第4条 総合図書館が主催して映像ホールで映像資料を上映する場合は,観覧する者から,別表第2に定める額の観覧料を徴収する。
【福岡市総合図書館条例施行規則 – 1996年3月28日】
第2条 福岡市総合図書館(以下「総合図書館」という。)の事務を行うため,総合図書館に分館のほか,次の課及び係を置く。
映像資料課
映像資料係
第3条 課の分掌事務は,次のとおりとする。
映像資料課
(1) 映画フィルム,ビデオテープ,コンパクトディスクその他必要な資料(以下「映像資料」という。)の収集,整理及び保存に関すること。
(2) 映像ホール,ミニシアター及びビデオライブラリーの運営に関すること。
(3) 映像資料の調査研究に関すること。
(4) 映像資料に関する講演会,講習会,研究会等の開催及び奨励に関すること。
第7条 総合図書館の休館日は,次の各号に掲げるとおりとする。ただし,教育長が必要と認める場合は,これを変更し,又は臨時に休館日を設けることができる。
(4) 図書資料,文学資料,文書資料及び映像資料(以下「図書資料等」という。)の整理期間として1年につき14日を超えない範囲内で教育長が定める期間
第27条 次の各号のいずれかに該当する図書資料等は,特に館長が認める場合を除き貸出をしない。
(2) 映像資料(ビデオテープ,コンパクトディスク,デジタルバーサタイルディスク及びカセットブックを除く。)
(4) 前3号に掲げるもののほか,特に重要な図書資料及び映像資料
管理組織:
福岡市教育委員会=図書館の企画・調整、本館施設の管理運営 > 管理部 > 映像資料課=映像ホール、ビデオライブラリー、ミニシアターの企画、運営およびフィルムの整理、保存 > 映像資料係 – 主任学芸主事=映像資料の収集、調査研究、映像事業の企画、フィルムの整理、保存
映像資料課は福岡市総合図書館管理部の4つの課の1つ(他は運営課、図書サービス課、文学・文書課)である。
映像ホール・シネラでの上映会等を開催し、その運営を円滑に行うため、8名の委員により「映像ホール・シネラ実行委員会_を1回開催
記録管理方針:
寄贈・寄託を受け入れている。
フィルム保存の専門家である映像管理員を配し、定期的なフィルムのインスペクション、クリーニング、補修を実施している。
収集方針:
映画フィルム等を後世に継承し、また、映像文化の普及・振興及び市民のアジア理解が深まることを目的に、20数カ国に及ぶアジアの重要作品、福岡にゆかりある日本映画や実験映画等の芸術的・文化的に優れた映画を収集し、貴重な映像文化財として長期保存している。取得方法は主に寄贈による。以前は海外での買い付けも行っていたが、現在、購入は〈アジアフォーカス・福岡映画祭〉(1991年-継続)出品作品に限られる。2013年3月現在で同映画祭に招待された延べ548作品中、357作品を収蔵している(ボーンデジタル作品も含む)。福岡に関連する8mmフィルムや16mmフィルム等についても寄贈を受け入れている。35mmは原則としてポジフィルムのみ所蔵する。ナイトレートフィルムの所蔵はない。
「福岡市総合図書館資料収集方針」より
(3)映像資料部門 映画を通じたアジアとの文化交流、国際貢献を目的として、映画の収集・保存・公開・調査研究を行うフィルムアーカイヴとして活動する。資料の収集は国内外の芸術・文化・教育・記録等の優れた映像作品、特にアジアの映像作品並びに福岡市や九州に関係あるドキュメンタリーなどの映像資料等を中心に収集する。また、国際交流の窓口としてアジア各国の映画機関と情報交換、交流を行い、アジアのフィルムアーカイヴとしての役割を果たせるよう努力し、ユニークなコレクションの形成をめざす。
映像資料の整備・拡充を図るため、東京と福岡で各4名の委員により「映像資料収集委員会」を各1回開催
建物:
建設費 214億円(用地取得費含む)。鉄筋コンクリート、地上5階、延床面積 24,120平方メートル、内、映像資料課の延床面積 約2,930平方メートル。
[収蔵庫]
3階の映画フィルム専用収蔵庫は35mmで2万缶(2,000フィート缶)、長編映画に換算して約4,000作品の収蔵が可能で、適切な温度・湿度《室温5度、湿度40 45%±5%》に保たれている。
フィルムの収蔵棚の側面には台湾の候孝賢監督や、タイのアピチャッポン・ウィーラセタクン監督のサインがある。
同じく3階に映像資料室、映像機材庫、アジア映画資料室、映像資料整理室。
[上映施設]
1階正面のエントランスホールの左側にある映像ホール(愛称「シネラ」)は242(246)席。35mm映写機=シネフォワード(日本電子光学工業、速度可変)、16mm映写機、ビデオプロジェクター。映写業務は外部委託。年間入場者数は20,584人(2008年度)、26,108名(2014年度)、24,715名(2015年度)、28,558(2016年度)、26,901(2017年度)、8,500名(2021年度)。1階ビデオライブラリー受付の隣りに49(50)席のミニシアターあり。16mm映写機、ビデオプロジェクター。年間入場者数は6,942名(2014年度)、6,635名(2015年度)、6,154名(2016年度)、6,938名(2017年度)、738名(2021名)。3階に試写室と映像スタジオ。
アーカイブズ及びその他の所蔵資料:
映画フィルム(収蔵)3,246 3,287 3,292 3.315本
日本映画=1,799、アジア映画=870 893、その他の外国映画=623(内デジタル作品106)本
映画フィルム(寄託)3,155 3,405本(個人作家の作品や郷土映像等)
映画関係資料
1 ポスター 3,456 3,567 3,667 3,795 3.919点
日本映画=2,186点、アジア映画=594点、その他外国映画等=887点
2 写真 2,935 2,041 3,103 3,107 3,599点
3 宣材資料(チラシ等)1,604 447 796 2,255 2,652点
4 その他(技術資料)5 9 11 12点
ビデオ・DVD 約 6,600 6,300 6.200点、CD・カセットテープ 約 12,000 13,500 14,020 14,400点。
香港のアン・ホイ監督『シークレット』等、母国にフィルムが残っていない作品、福岡出身の映画監督の作品や福岡を舞台にした日本映画、高倉健(福岡県中間市出身)寄託の主演作43本のフィルムも保存されている。未整理のオーファンフィルムも数多い。特色はアジア、福岡。
[参考画像](2013年撮影)
[復元実績]
中山太郎(アマチュア映画作家)8mm作品『博多人形』(1952)、『仔熊物語』(1955)、『旅役者』(1958)。『ドレミハ先生』(1951)、『神のいない三年間』(1976)、『バグダッド姫』(1948)、『海に生きる人々』(1959?)等。
検索ツール:
『福岡市総合図書館収蔵映画目録寄託・寄贈編』(2013)
ウェブサイトの「アーカイヴ作品一覧」にジャンルごとに掲載されている。
「Fu:a 福岡でアジアを感じる」から所蔵作品の検索ができる。http://www.city.fukuoka.lg.jp/fu-a/
出版物:
『福岡市総合図書館 研究紀要』500部発行
『図書館要覧』350部発行(PDFあり)
「シネラ・ニュース」(月刊)8,000部発行(PDFあり)
『福岡市総合図書館収蔵映画目録寄託・寄贈編』(2013)
『福岡市総合図書館収蔵映画目録 2000』(2000)
『福岡市総合図書館収蔵映画目録 1995』(1996)
開館時間:
火曜日〜土曜日 10:00-20:00(映像ホール 10:00-22:00)
日曜日・祝日 10:00-19:00
休館日 月曜日(休日のときはその翌日)・毎月末日(土曜日〜月曜日または休日のときは、その後の最初の土曜日〜月曜日または休日でない日)・12月28日~翌年1月4日
アクセス及び利用条件:
1階映像ホールの貸出は、映像作品を制作し、または映画の自主上映等を行う市民・団体に限る。35mmフィルムの館外貸出しは原則として行わない。
アクセシビリティ:
公共交通機関 最寄り駅 市営地下鉄「西新駅」、「藤崎駅」より徒歩15分、西鉄バス 博多駅、天神、西新から「福岡タワー南口」より徒歩5分、「博物館南口」より徒歩5分 、藤崎から「福岡タワー南口」より徒歩5分。駐車場 129台。
車椅子、ベビーカーの貸出を行っている。映像ホールの車椅子利用者席 4席。
研究支援サービス:
1階映像ホールで原則毎週水曜日から日曜日(祝日などがある時は変更)に映画の上映を行っている。一般500円(企画により変動)。毎月1回月末に上映企画情報をメールで配信している。ミニシアターでの上映は無料。
権利処理した市販ビデオ、DVD、CD等を市民に貸出している。
市民の映画への関心を向上させるとともに、アジア各国の歴史、文化などの理解を深め、また教養や知識を高めることを期す。
複製サービス:
不明
公共エリア:
レストラン「マルキーズ」(座席数44席)BONA(ボーナ)の他、飲食と談話ができるスペースがあり、コーヒー、ジュース等の自動販売機が設置されている。ミニシアターは開館時間中に日替わりで上映会を行っている。また、収蔵資料の展示などを行うギャラリーもある(何れも入場無料)。
[作成日]
2014-06-26(初稿)
2022-03-12(最新版)
*次回改訂は2022年7月を予定しています。
[作成者]
映画保存協会
注記:
福岡市総合図書館 映像資料課による監修あり。文学映像課による監修なし。
記載項目は国際公文書館会議(ICA)の「ISDIAH アーカイブズ所蔵機関の記述に関する国際標準 第1版」日本語訳(国立公文書館 2010年)を参考にした。
情報源:
令和元年度 図書館要覧. 福岡市総合図書館. 70 p., http://toshokan.city.fukuoka.lg.jp/files/Publication/Publication_373_file.pdf
平成15-29年度 図書館要覧. 福岡市総合図書館.
平成25年度(第2回) 福岡市総合図書館運営審議会., http://toshokan.city.fukuoka.lg.jp/files/NewsDetail/NewsDetail_1371_file.pdf, accessed on 2014-05-21.
○ 八尋義幸. 連載:フィルム・アーカイヴの諸問題 第23回 日本のフィルム・アーカイヴ3. NFCニューズレター23号. 東京国立近代美術館フィルムセンター, 1999.
○ 岩下治巳. 図書館のフィルムライブラリーが映像=資料の可能性を切り開く. TRCほんわかだより 143. 図書館流通センター, 1999. pp. 2-11.
× 長田有司. 研究協議・事例発表 福岡市総合図書館の映像資料について. 公共図書館における映像資料の収集について(整理部門研究集会)全国公共図書館研究集会報告書. 日本図書館協会公共図書館部会, 1997.
× アジア映画人会議実行委員会、福岡市総合図書館. アジア映画人会議: 福岡市総合図書館会館記念 1996年9月. アジア映画人会議実行委員会, 1996.
○ 佐藤忠男.《アジアフォーカス・福岡映画祭》と福岡市総合図書館のアジア映画. NFCニューズレター 54号. 東京国立近代美術館フィルムセンター, 2004. pp. 7-8.
○ 堀口昭仁. 日本のフィルム・アーカイブ政策に関する考察ー映画フィルムの法定納入制度を中心にー. 政策研究大学院大学, 2011. 171 p.
○印は映画保存資料室に所蔵があります。×印は未確認の資料です。
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