ホームムービーの日とは?

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ホームムービーの日 Home Movie Day は地域や家庭に眠るフィルムを持ち寄って上映する国際的な記念日です。日本では、初年度の2003年から映画保存協会が普及に努め、10年目の2012年には世界17カ国95会場、国内19会場にまで広まりました。ホームムービーの日の本部は米国のNPO法人ホームムービー・センター(Center for Home Movies)です。

ご存知ですか?

【コミュニティに根ざしたフィルムアーカイブ】
欧米にはホームムービーを収集するコミュニティに根ざしたフィルムアーカイブ等の収集保存機関が数多く存在し、そうした活動は年々活発になっています。対象は市井の人々の残した映像であり、有名人の子供時代や歴史的な出来事を記録した映像だけではありません。

【フィルムは長寿メディア】
今や時代遅れのメディアである映画フィルムは、新しいメディア(例えばDVD)に変換したほうが確かに鑑賞しやすくなります。しかし、未来に向けて保存していくことを考えると、オリジナルのフィルムのほうが実はずっと寿命が長いのです。

【フィルムは文化財】
米国映画保存委員会が選定する「ナショナル・フィルム・レジストリー」(映画の有形文化財登録)には、『市民ケーン』『スターウォーズ』『キングコング』などの古典的名作と並んで、ホームムービーも名を連ねています。

本部 ホームムービー・センターからのメッセージ

もう随分前から一部のフィルム・アーキビストたちは、20世紀を如実に記録してきた8ミリなど小型映画の行く末を案じていました。《ホームムービーの日 HMD》は、そんな彼らが2002年に発案し、2003年に開始した記念日です。家族の思い出=フィルムが詰まった段ボール箱は家屋のどこかにしまい込まれたまま、上映されることなど滅多にありません。映写機が故障してしまったから、フィルムの状態が不安だから、あるいは単に面倒臭いから、といったことが理由です。

フィルムをDVDなど新しいメディアに変換して保存すればそれでいいという考え方もありますが、 オリジナルであるフィルムが(それだけでなく、フィルムを上映するために必要な機材も)VHSテープやDVDなど近年のいかなるメディアよりも長持ちするということは、意外と知られていません。むしろ、デジタルメディアの寿命は半永久的なものだという誤認がまかり通っている昨今、時代遅れのフィルムはいとも簡単に捨てられてしまう運命にあります。そればかりか、フィルムといえば色褪せ、傷が走り、画面がガタガタ揺れているものであると思い込んでいる人も少なくないようです。しかしフィルム制作の映像にはフィルム独特の美しさがあり、つくりも端正で、こと鮮明な色に関しては、DVDでありのままに再現することはできない特性を備えているのです。

HMDの発案者たちは、地域や家庭に眠るフィルムのための祭典が世界規模で催される未来像を思い描いてきました。都会でも地方でも、フィルムの持ち主が地元のフィルムアーキビストと出会い、フィルムがいかなるデジタルメディアにも勝るものであることを学び、そして何よりも欠かせないことには、フィルムを実際にみて楽しむ場を共有するという理想の世界です。HMDは、地域の歴史や家族の思い出に光を当てる記念日です。そこでは厄介者であったはずのフィルムが宝物に転身します。同時に各地のフィルムアーキビストにとっては、フィルムの適切な保存方法や扱い方などを解説し、その重要性を訴える晴れの舞台でもあるのです。

記念すべき第1回は2003年8月16日に開催され、大成功をおさめました。2004年8月14日、2005年8月13日、2006年8月12日、2007年8月11日、2008年10月18日と、このイベントを地元で主催するフィルム・アーキビストの数は世界規模で増加しています。

あなたも、この取り組みに参加してみませんか?

ホームムービー・センター NPO Center for Home Movies
Home Movie Day is a project of the Center for Home Movies, a registered 501(c)(3) public benefit corporation.

《ホームムービの日 HMD》を発案したのは、動的映像アーキビスト協会(AMIA)の会員5名です。現在では非営利団体の「ホームムービー・センター」がHMDを運営しています。HMDに関わる者の多くがAMIAの会員であり、HMDは現在もAMIAの協力を得て開催されています。

Language: English

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東南アジア太平洋地域視聴覚アーカイブ連合(SEAPAVAA)会議
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オーファンフィルム・シンポジウム
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日韓映写技師会議 in 福岡

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