2019年1月17日に亡くなった平野勇治さんの生前の文章をまとめた書籍『小さな映画館から』(2021)が出版されました。
名古屋シネマテークの受付にて販売中です(通信販売もあり)。
>> 名古屋シネマテーク
2019年1月17日に亡くなった平野勇治さんの生前の文章をまとめた書籍『小さな映画館から』(2021)が出版されました。
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団体会員として小会をご支援くださっている〈ギンレイホール〉さんがプロジェクトを立ち上げて寄付を募っておられます。リターンの中には足柄製作所さんの「16㎜&35㎜のフィルム缶」も。ぜひご協力ください。
>> 開館60周年ギンレイホールの挑戦! 名画ファンの聖地、神楽坂の名画座の灯を消さないよう、ご支援をお願いいたします
>> 飯田橋ギンレイホール
豊島区立図書館の視聴覚ライブラリー事業(16mmフィルムの貸出)は2019年度をもって終了しました。貸出数の減少(2017年度以降0件)や機材の老朽化を踏まえ、今後のサービス継続は困難と判断されたそうです。
日付:2020年2月11-13日
会場:シネマテーク/ソウルアートシネマ3F
主催:韓国シネマテーク協議会、国際交流基金
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(チラシより抜粋、和訳)
21世紀に入って急速にデジタル化が進み、街の映画館から35mmフィルム映写機が消え、フィルムで映画を鑑賞する機会はますます減少しています。とりわけ2013年以降、マルチプレックスばかりかアート系映画館からも映写機が撤収され、フィルム上映はすっかり主流ではなくなりました。映写機メーカーや現象所の閉鎖により、いまや韓国でフィルム上映ができるのはソウルアートシネマを含む数カ所に過ぎません。映写技師という職業も消えつつあり、フィルムを扱う専門家の養成にも困難が生じています。
2002年の開館以来、フィルム上映に関するワークショップを開催してきたシネマテーク/ソウルアートシネマは、全世界に存在するあらゆる形式の作品を鑑賞できる環境なくして映画上映の多様性は維持できないと考えています。フィルムという媒体とフィルム上映の継承は、シネマテークの重要な役割なのです。
「Fシネマ:フィルム上映ワークショップ」は、フィルム上映を継続している大都市と地域の、そして全世界の劇場間ネットワークを築き、必要な知識や経験を共有することによって、韓国におけるフィルム上映環境の整備、映写技師という職業の存続、フィルムを扱う人材の養成、そしてフィルム上映のための安定した財源確保を目標としています。とりわけ今回は、日本のコミュニティシネマセンター「Fシネマ・プロジェクト」と連携して、映画保存の関係者や映写技師を招き、フォーラム、ワークショップ、無声映画を含む35mmフィルム上映を行います。
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2月11日(火)
14:00-17:00 初級ワークショップ
17:30- 35mmフィルム上映『学生ロマンス 若き日』(小津安二郎 1929)*無声
20:00- 35mmフィルム上映『その夜の妻』(小津安二郎 1930)*無声
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2月12日(水)
10:00-12:00 中級ワークショップ 第1部
(昼食)
13:30-16:30 中級ワークショップ 第2部
18:30- フォーラム
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2月13日(木)
17:30- 35mmフィルム上映『非常線の女』(小津安二郎 1933)
20:00- 35mmフィルム上映『女の中にいる他人』(成瀬巳喜男 1966)
韓国映像資料院(Korean Film Archive)の展示企画「Film Projection: In Search of Lost Time〔映写:失われた時を求めて〕」に協力しています。
2018年12月21日(金)〜2019年3月23日(土)
「16mm(映写機メンテナンス、部品、フィルム補修)」の消耗品に「16mmフィルム スプライシングテープの入手」を追記しました。国内で入手しやすい方法が他にもありましたら情報をお寄せください。よろしくお願いいたします。
コガタ社さんに情報を提供していただき、以下の通り変更しました。
〈映写機メーカー〉
○ EIKI:16mm映写機のサポートは終了しました。部品は在庫のみ取扱いがあります。
○ エルモ社:16mm映写機のサポートは終了しました。
〈サウンド映写機のゴムローラー(アイドラ)の劣化〉
新しいローラー(アイドラ)はWittnerの他、e-bayでも手に入る場合があります。
〈映写ランプのメーカー〉
富士電球のリンク先が変更になりました。
〈映写ランプを買う〉
エルモ社、平林写真サービスでの販売は終了しました。
団体会員として小会をご支援くださっている株式会社ギンレイ シネマックス代表の加藤忠氏が、この度、2013年度日本映画ペンクラブ奨励賞を受賞されました。加藤氏は35mmフィルム映写機の保存・再利用活動に尽力されています。おめでとうございます!
モントリオールの出版社カブース(caboose)が映写に関する出版物を企画しています。その企画から派生した「プラネタリー・プロジェクション」というオーラルヒストリー・プロジェクトも進行中です。コーディネーターはMarina Uzunovaさん。既に世界中の映写技師のインタビューが集められています。日本からもぜひ協力したいと思い、川崎市市民ミュージアム等で映写のお仕事をされている神田麻美さんにお話をうかがいました。神田さんは「かきおとしプロジェクト」を主宰し、国内の映写技師の声を記録してもいらっしゃいます。ぜひご覧になってください。また、皆さまもぜひこのプロジェクトにご参加ください。
>> Planetary Projection Mami Kanda – My “Older Brothers”(英語)
>> かきおとしプロジェクト
(要旨)※以下は原文の和訳ではありません。
私の場合、映画に興味があったのですけれど集団作業が苦手なので、大学では写真を専攻しました。映写の仕事を学んだのは大手の現像所/ポスプロ企業です。大学最後の年にバイトで入って、卒業後も同じ職場の映写部門で仕事を続けました。
現像所時代の映写の失敗で、試写会で音を出し忘れたことがあったんです。配給会社の社員から状況説明を促されたのですが、人前で話すことに慣れていなくて、その場を混乱させてしまいました。あの時は本当に落ち込みました。トラウマになっています。映写室に籠っているばかりでは社会人として成長できないのでは?とまで思いました。
完璧な映写をすれば、喜びが得られます。でもそれは誰かと分かち合える類いのものではないので、とくに最後のロールが終わりに近づく頃には孤独感がつのります。ただし、その孤独感が嫌いなわけではないんです。
仕事を辞めて結婚しました。辞めた理由は、映写室の暗闇の外に出る必要を感じたからですが、どういうわけか、また映写の仕事をするようになりました。経験を積んだので、あの頃よりずっと落ち着いた気持ちで仕事をしています。フリーで働いている現在の方が責任は重く感じます。現像所時代は確かに緊張感を強いられましたが、それでもやはり職場に守られていました。
現在の主な仕事場は川崎市市民ミュージアム、シネカフェsoto、国際交流基金の3カ所です。川崎は公共フィルムアーカイブでもあり、未だフィルム映写、しかも切り返し用の銀テープすら使いません。そのやり方が気に入っています。カフェ/レストラン兼上映施設は珍しくはありませんが、sotoはなんと35mm映写機を備えています。キッチンでの仕事がメインで、必要あれば映写まわりも手伝います。貸出用プリントのチェックを担当している国際交流基金の仕事も楽しいですね。ほかにも映画祭や上映会等、呼ばれたところに出かけて行って映写をしています。
映写室での働きぶりを異常だといわれることもあります。セットしたフィルムを何度も繰り返し確かめたりするので… 。ループのつくりかた一つにしても微妙な違いが気になりますし、別の人がセットしたフィルムの映写はできれば避けたいです。安定した気持ちで映写をするために、通勤ルートを変えないとか、映写室にどちらの足から入るか決めている映写技師の知人もいますが、その気持ちは理解できます。
友人(永吉洋介さん)の影響で映写機の魅力にも気づきました。さすがに映写機に名前までは付けませんが、仕事のはじまりには声をかけます。彼らは一緒に働く兄弟のような存在。なぜ姉妹でなく兄弟なのかわかりませんが… 両親が経営していた工場で働いていた人たちのこと、機械や油の臭いなどを思い出すからでしょうか。
フォルムに人間味があって気に入っているのはフジセントラル、通称フジセンです。某所のフジセンがキノトンに置き換わったときは寂しかったですね。当初は戦闘機を製造していたのですが、後に映写機製造に切り替えたという富士精密工業の歴史も含めて好きなんです。
映写技師の団体に所属していたこともあります。2名1組で映写技師を派遣するので私はベテランと組むことが多くて、ベテラン映写技師のお話があまりに面白かったので取材を開始しました。2013年11月現在、計9名にインタビュー済みです。書き起こしを有料の冊子として販売して、最終的には書籍として出版する予定です。次々と映画館が閉館に追い込まれる中、手遅れ感は否めないですけれど、今からでもできる限り映写技師の言葉や写真を記録して共有したいと思います。映写技師に光を当てることで、映画館に行きたくなる人もいるかもしれません。
東京を中心に、映写の仕事に携わる若手の仲間が25名くらい、年2回のペースで集っています。私は人的なネットワークに恵まれていて、例えば仕事先で映画館主が古い映写機を処分しようとしていたら修理人を紹介できます。実際に、それで考えを変えた映画館もあるんですよ。
若い人に映写を教えてほしいと頼まれたら喜んで教えます。映写の仕事では食べていけないのが現実ですが、私は古い映画館の雰囲気や、映写の技術を残したいですし、そのために何かしたいんです。自分に合った方法で、今やるべきことを進めているところです。
地元で上映会を開催したい方、フィルムや映写機に触れてみたい方など、ぜひこの機会にご参加ください。
定員に達したため、お申込を締め切りました
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