タグ別アーカイブ: アジア

「光影流年―アジアの映画保存」に第16〜18回を追加

「光影流年―アジアの映画保存」にメールマガジン『メルマガFPS』に2015年頃掲載した「光影流年―中国映画保存報告」第16回から第18回までを公開しました。中国・広州の珠影=珠江電影制作廠(珠江映画製作所)の現像ライン終了、本格的なデジタル復元に着手した頃の中国電影資料館、ベルギー王立シネマテークの協力で復元された台湾映画の巨匠・侯孝賢監督の初期作品に関する当時の記事からは、急激に進んだデジタル化の勢いが伝わってきます。ぜひご一読ください。

第16回 ここでかつて珠影のフィルム時代を現像した
第17回 絵画修復以上に切迫するのは、台湾の古い映画の復元
第18回 タイムトンネルから引き揚げた映画の記憶

なお、第19〜21回は2021年12月頃までに追加の予定です。

>> 光影流年―アジアの映画保存

福岡フィルムアーカイヴ「アジア・シネマ・アンソロジー」

2021年10月20日から福岡フィルムアーカイヴの映像ホール・シネラにて「特別企画 アジア・シネマ・アンソロジー:アジアフォーカス・福岡国際映画祭観客賞受賞作品を中心に」が開催されます。会期中の10月24日、小会会員がユネスコ世界視聴覚遺産の日を記念し、「福岡フィルムアーカイヴの重要性」と題して講演を行います。上映とあわせて、ぜひご参加ください。

>> アジア・シネマ・アンソロジー プログラム

コレクティフ・アジア トーク&レクチャー公開

「コレクティフ・アジア」は、日本の映画保存協会、ヤヤサン・チプタ・チトラ・インドネシア、そしてタイ・フィルムアーカイブ(公共機構)が国際交流基金アジアセンターの「アジア・文化創造協働助成」を受け、2021年春に立ち上げた無料オンライン配信事業です。

初年度は、4月から9月まで計6プログラムを無料でお届けしましたが、毎回ゲストをお招きして作品について語っていただいた「トーク」と、講師をお招きして作品の背景を深く掘り下げていただいた「レクチャー」につきましては、以下からご覧いただけます。ぜひお楽しみください。

>> KOLEKTIF ASIA – Talks & Lectures Directory

>> コレクティフ・アジア kolektif ASIA

コレクティフ・アジア オンライン・レクチャー

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第6回

「アジア文化における視覚芸術説明文化の考察」

【日時】
2021年9月30日(木)  日本時間21:00〜

【講師】

片岡一郎(活動写真弁士)

プロフィール:2002年に澤登翠に入門。総演目数は約350作品。18ヶ国で公演。行定勲『春の雪』や大河ドラマ『いだてん』に出演。周防正行『カツベン!』では出演、実技指導、時代考証を担当。2020年、活動写真弁士の歴史をまとめた『活動写真弁史』を刊行した。ロストフィルムの発掘にも尽力し『忠臣蔵』『Our Pet』などを発見した。

【モデレーター】
碓井千鶴(日本担当キュレーター)

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第5回

「ラット・ペスタニーによる”タイらしさ”から”国際標準”へ」

【日時】
2021年8月26日(木)  日本時間21:00〜

【講師】

プッタポン・ジアムラッタンユー(タイ・フィルムアーカイブ[公共機構]プログラマー)

プロフィール:しばしお待ちください。

【モデレーター】
サンチャイ・チョーティロットセラニー(タイ担当キュレーター)

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第4回

「イメージとメディア--「震災」をアーカイブする」

【日時】
2021年7月29日(木)  日本時間21:00〜

【講師】

高森 順子(社会心理学者/阪神大震災を記録し続ける会)

プロフィール:1984年神戸市生まれ。愛知淑徳大学助教。専門はグループ・ダイナミックス。2010年より阪神・淡路大震災の手記集制作を行う「阪神大震災を記録しつづける会」事務局長。2014年に井植文化賞(報道出版部門)受賞。2011年より3年間、「人と防災未来センター」において災害資料を収集、保存、公開、展示する実務を担当。被災体験の分有の場の創出に関するアクションリサーチを継続している。

【モデレーター】
碓井千鶴(日本ア担当キュレーター)

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第3回

「インドネシアの戦後世代の若者が抱えるトラウマ」

【日時】
2021年6月22日(火) 日本時間21:00〜

【講師】

エリザベス・クリスティ・ブルワンダリ(インドネシア大学)

プロフィール:インドネシア大学で哲学の博士号を取得した心理学者。専門は暴力の心理学、トラウマへの介入、コミュニティ開発、ジェンダー研究等。『Asian Journal of Women’s Studies』の編集委員でもある。編書に『Indonesian Women in a Changing Society』(梨花女子大学校プレス 2005)がある。

【モデレーター】
リサボナ・ラフマン(インドネシア担当キュレーター)

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第2回

「ロヒンギャ」

【日時】
2021年5月27日(木) 日本時間21:00〜

【講師】

ラリータ・ハンウォン(カセサート大学)

プロフィール:カセサート大学社会学部歴史学科准教授。ミャンマーの現代史を専門とし、とりわけポスト・コロニアル時代、それが現代の政治、経済、社会の状況に及ぼす影響、少数民族との関係性について研究している。ティチョン新聞に「Thailand Meets Burma」というコラムを連載しているほか、数々のウェブメディアでも記事を執筆している。

【モデレーター】
サンチャイ・チョーティロットセラニー(タイ担当キュレーター)

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第1回

「愛とセクシュアリティ:現代インドネシアから」

【日時】
2021年4月29日(木) 日本時間21:00〜

【講師】

フェルディアンシャ・タジブ(KUNCI Cultural Studies Center)

プロフィール:2020年、ベルリン自由大学で博士号取得。現在インドネシアのジョグジャカルタに拠点を置く学際的研究集団「KUNCI Study Forum & Collective」の一員として活動する研究者/教育者。日常生活におけるクィア・モードの持続と感情のもつれの形態に関心を寄せている。

【モデレーター】
リサボナ・ラフマン(インドネシア担当キュレーター)

>> コレクティフ・アジア kolektif ASIA

コレクティフ・アジア 上映会+トーク

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第6回

「日本の無声映画」

【日時】
2021年9月23日(木)  日本時間21:00〜

【上映作品(Eventive)】

印南弘監督
『黄金の弾丸』[不完全、染色版](1927)91分

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鉱山王の老人が「黄金の弾丸」によって射殺された。真相究明に乗り出した私立探偵・猪俣と怪盗「愛の賊」の勝負の行方は…
活動写真弁士:大森くみこ、ピアニスト:天宮遥

【トークゲスト(Zoom)】
田中範子(神戸映画資料館支配人)

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第5回

「タイ古典映画」

【日時】
2021年8月19日(木)  日本時間21:00〜

【上映作品(Eventive)】

ラット・ペスタニー監督
『黒いシルク』[デジタル復元版](1961)119分

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未亡人プラエは常に黒を身に纏って喪に服し、地元の寺院に通うことに慰めを見いだしていたが、ナイトクラブで働くボスに忠実な男トムと出会ったばかりに保険金詐欺等の犯罪に巻き込まれ、自分や一人娘の命を危険に晒してしまう。 本作はタイ初のカラー・シネマスコープ作品として1961年にベルリン国際映画祭に出品され、2020年に完成したデジタル復元版はカンヌ国際映画祭で上映された。

【トークゲスト(Zoom)】
チャリダー・ウアバムルンジット(タイ・フィルムアーカイブ[公共機構]ディレクター)

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第4回

「現代日本映画」

【日時】
2021年7月22日(木)  日本時間21:00〜

【上映作品(Eventive)】

小森はるか+瀬尾夏美監督
『二重のまち/交代地のうたを編む』(2019)79分

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陸前高田を訪れる4人の旅人。彼らはまだ若く、2011年のあの日の出来事から空間的にも時間的にも、遠く離れた場所からやって来た。大津波にさらわれたかつてのまちのことも、嵩上げ工事の後につくられた新しいまちのことも知らない。旅人たちは、その風景の中で、人びとの声に耳を傾け、対話を重ねる。そして、物語「二重のまち」を朗読する。

【トークゲスト(Zoom)】
小森はるか+瀬尾夏美監督
映像作家の小森はるかと画家で作家の瀬尾夏美によるアートユニット。2011年4月に、ボランティアとして東北沿岸地域を訪れたことをきっかけに活動を開始。翌 2012年、岩手県陸前高田に拠点を移し、人々の語り、暮らし、風景の記録をテーマに制作を続ける。2015年仙台にて、東北で活動する仲間とともに、記録を受け渡すための表現をつくる組織「一般社団法人 NOOK」を設立。

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第3回

「インドネシアの古典映画」

【日時】
2021年6月17日(木) 日本時間21:00〜

【上映作品(Eventive)】

ウスマル・イスマイル監督
『外出禁止令のあとで』(1954)[デジタル復元版]105分

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ゲリラ部隊に所属した後、戦後インドネシア社会の都会の生活に戻ろうと奮闘する青年の24時間を描写する。2012年に国際協力によりデジタル復元され、カンヌ国際映画祭を皮切りに全世界で上映された作品(日本では2016年の東京国際映画祭で上映)。コレクティフ・アジアではウスマル・イスマイル監督生誕100周年を祝って再上映する。

【トークゲスト(Zoom)】
インタン・パラマディータ(マッコーリー大学/Association for Southeast Asian Cinemas Conference, ASEACC)

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第2回

「現代タイ映画」

【日時】
2021年5月20日(木) 日本時間21:00〜

【上映作品(Eventive)】

プッティポン・アルーンペン監督
『マンタレイ Manta Ray』(2018)108分

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幾千人ものロヒンギャ難民が溺死したという海に面したタイの村。森の中で倒れている男を発見した村の漁師は、家に連れ帰り手当てをする。意識を取り戻しても言葉を発しない男をトンチャイと名付け友情を育んでいた猟師は、しかしある日突然姿を消した。トンチャイは友人だった漁師に成り代わるかのように漁師の家や仕事を引継ぎ、そして漁師の昔の妻までも……

【トークゲスト(Zoom)】
プッティポン・アルーンペン監督

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第1回

「現代インドネシア短編集」

【日時】
2021年4月22日(木) 日本時間21:00〜

【上映作品(Eventive)】

ルッキー・クスワンディ監督
『虎の威を借る狐 The Fox Exploits the Tiger’s Might』(2015)24分

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舞台は軍事基地のある閉塞感に満ちた田舎街。プレティーンの少年たちが自身のセクシュアリティや権力と性の関係性にめざめていく。

カミラ・アンディニ監督
『ディアナを見つめて Following Diana』(2015)39分

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幼い息子の世話に追われ、日々を過ごすディアナ。ある晩、夫から突然、チャートでもう一つの家庭を持つ案を告げられる。苦悩するディアナだったが……

ヨセプ・アンギ・ヌン監督
『ラブ・ストーリー・ノット Love Story Not』(2015)30分

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出自の異なる二人の娼婦、ニンとマルタ。二人ともお金目当てのエリックに恋して騙されてしまうが、エリックに仕返しすべく、ある決意をする。

【トークゲスト(Zoom)】
ルッキー・クスワンディ監督

>> コレクティフ・アジア kolektif ASIA

福岡フィルムアーカイヴのオンライン・シンポジウム公開

2021年6月6日に福岡フィルムアーカイヴで開催された無観客オンライン・シンポジウム 「ベトナム映画の歴史的名作から現在まで」 の動画が9月20日まで期間限定公開されています(ゲスト:ダン・ニャット・ミン監督、ファン・ダン・ジー監督)。
ぜひご覧ください。

https://vimeo.com/588761642

>> オンライン・シンポジウム「ベトナム映画の歴史的名作から現在まで」
>> 国内の公共フィルムアーカイブ:福岡

コレクティフ・アジア 日本プログラム

日本のプログラムが決定しました。第4回(7月)は「現代日本映画」、そして今年度のコレクティフ・アジア最終回となる第6回(9月)は「日本の無声映画」をお届けします。どうぞご期待ください!

*テーマや講師は予告なく変更になる場合があります。
*何れの配信も無料ですが事前予約が必要です(先着100名限定)。以下のコレクティフ・アジア公式ウェブサイトからお申し込みください。
*現在7月のプログラムのみご予約を受付中です。
>> コレクティフ・アジア kolektif ASIA

コレクティフ・アジア 上映&トーク

第4回「現代日本映画」

【日時】 2021年7月22日(木) 日本時間21:00〜

【上映作品(Eventive)】 小森はるか+瀬尾夏美監督

『二重のまち/交代地のうたを編む』(2019)79分

陸前高田を訪れる4人の旅人。彼らはまだ若く、2011年のあの日の出来事から空間的にも時間的にも、遠く離れた場所からやって来た。大津波にさらわれたかつてのまちのことも、嵩上げ工事の後につくられた新しいまちのことも知らない。旅人たちは、その風景の中で、人びとの声に耳を傾け、対話を重ねる。そして、物語「二重のまち」を朗読する。

【トークゲスト(Zoom)】 小森はるか+瀬尾夏美監督
映像作家の小森はるかと画家で作家の瀬尾夏美によるアートユニット。2011年4月に、ボランティアとして東北沿岸地域を訪れたことをきっかけに活動を開始。翌 2012年、岩手県陸前高田に拠点を移し、人々の語り、暮らし、風景の記録をテーマに制作を続ける。2015年仙台にて、東北で活動する仲間とともに、記録を受け渡すための表現をつくる組織「一般社団法人 NOOK」を設立。

>> 映画『二重のまち/交代地のうたを編む』公式サイト

第6回「日本の無声映画」

【日時】 2021年9月23日(木) 日本時間21:00〜

【上映作品(Eventive)】 印南弘監督

『黄金の弾丸』[不完全、染色版](1927)91分

鉱山王の老人が「黄金の弾丸」によって射殺された。真相究明に乗り出した私立探偵・猪俣と怪盗「愛の賊」の勝負の行方は…

画像提供:神戸映画資料館

画像提供:神戸映画資料館

関東大震災以後、阪神間の各地に映画撮影所が生まれ、ハイカラな都市イメージを背景として現代劇が盛んに作られた。しかし当時のフィルムはほとんど残っていない。それだけに貴重な本作は、東亜キネマ甲陽園撮影所で製作された無声映画の黄金時代の探偵活劇であり、旧居留地跡でのカーチェイスや神戸港でのラストシーンなど大正末期の神戸の風景を堪能できる。神戸映画資料館所蔵の染色版(全7巻のうち第5巻が欠落)を国立近代美術館フィルムセンター(現国立映画アーカイブ)が2003年に復元。コレクティフ・アジアではインタータイトルだけでなく説明台本にも字幕(英語、タイ語、インドネシア語)を付す。

大森くみこ(活動写真弁士)
プロフィール:国内外の映画祭、無声映画上映会、寄席等に出演。2019年にはロサンゼルスで行われた「The Art of the Benshi」にて活弁を行い、スタンディングオベーションの喝采を博す。TV・ラジオパーソナリティー、ナレーターとしても活躍。おじさんから可憐な少女まで幅広いキャラクターづくりが持ち味。

天宮遥(ピアニスト)
プロフィール:日本で希少なサイレント映画伴奏ピアニストとして、映画祭や上映会に出演。スクリーンの映像を見ながら作品を彩る即興演奏には定評があり、コメディーからシリアスな作品まで幅広く伴奏を手掛けている。「黄金の弾丸」の舞台、神戸出身。

【トークゲスト(Zoom)】 田中範子(神戸映画資料館 支配人)
プロフィール:大阪出身。映画祭スタッフや映写技師等を経て、2007年の神戸映画資料館開館より支配人を務める。併設シアターの上映企画のほか、神戸映像アーカイブ実行委員会のとして神戸発掘映画祭の実施や市民参加型のフィルムアーカイブ活動に取り組む。2019年に安井喜雄館長とともにNPO法人を立ち上げ所蔵資料の調査・活用を進めている。

>> コレクティフ・アジア 上映会+トーク

コレクティフ・アジア レクチャー

第4回「現代日本映画」

「イメージとメディア--「震災」をアーカイブする」

【日時】 2021年7月29日(木) 日本時間21:00〜

【講師】 高森順子(社会心理学者/阪神大震災を記録し続ける会)
プロフィール:1984年神戸市生まれ。社会心理学者、愛知淑徳大学助教。専門はグループ・ダイナミックス。2010年より阪神・淡路大震災の手記集制作を行う「阪神大震災を記録しつづける会」事務局長。2014年に井植文化賞(報道出版部門)受賞。2011年より3年間、「人と防災未来センター」において災害資料を収集、保存、公開、展示する実務を担当。被災体験の分有の場の創出に関するアクションリサーチを継続している。

第6回「日本の無声映画」

「アジア文化における視覚芸術説明文化の考察」

【日時】 2021年9月30日(木) 日本時間21:00〜

【講師】 片岡一郎(活動写真弁士)
プロフィール:2002年に澤登翠に入門。総演目数は約350作品。18ヶ国で公演。行定勲『春の雪』や大河ドラマ『いだてん』に出演。周防正行『カツベン!』では出演、実技指導、時代考証を担当。2020年、活動写真弁士の歴史をまとめた『活動写真弁史』を刊行した。ロストフィルムの発掘にも尽力し『忠臣蔵』『Our Pet』などを発見した。

>> コレクティフ・アジア オンライン・レクチャー