タグ別アーカイブ: 支援

[災害対策部]2024能登半島地震の被害について

能登半島地震により被害に遭われた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。映画保存協会の災害対策部では、水に濡れたり土砂をかぶったりした映画フィルムやビデオテープ等、視聴覚資料の洗浄についてご相談をお受けしています。
sos@filmpres.org またはこちらのお問合せフォームをご使用ください。
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国立オレクサンドル・ドヴジェンコ映画センターの危機

ロシアのウクライナ軍事侵攻以降、2022年5月に開催されたオランダEYE映画博物館主催の国際会議が国立オレクサンドル・ドヴジェンコ映画センター(ウクライナの国立フィルムアーカイブ)からのメッセージで幕を開けるなど、映画保存の分野でもウクライナを支援する声が多く挙がっています。そんななか、同センターが消滅の危機にあるとの報道がなされました。外国映画も含む1万タイトル以上の劇映画・ドキュメンタリー・アニメーションから成るコレクションは、活動実態の不十分な国立映画科学センターに移管され、従来の職員は解雇される可能性があるようです。

>> Ukraine’s National Film Archive Dovzhenko Center to be Liquidated(2022年8月)
>> Dovzhenko Center Is Under Threat of Liquidation(2022年8月)
>> 国立オレクサンドル・ドヴジェンコ映画センター(英語)

7月29日の火災に関するシネマテカ・ブラジレイラ労働者の声明

2021年7月29日の夜、〔サンパウロの〕ヴィラ・レオポウジナ地区にあるシネマテカ・ブラジレイラの建物を襲った火災は、いわば予告された犯罪でした。この火災の結果、ブラジル映画史を構成するはかり知れない数の作品やドキュメントが失われました。レオポウジナの施設は、シネマテカ・ブラジレイラのコレクションの大部分を収蔵するヴィラ・クレメンチノの主要施設を補足する存在でしたが、最近では2020年2月に洪水が発生し、ドキュメントや視聴覚コレクションのほとんどが浸水の被害を受けたばかりです。

昨年わたしたちは、シネマテカの内部にドキュメンテーション・保存・普及を担う労働者が不在であり、いつ火災が起きてもおかしくない状態にあることを公に訴え、あわせてクレメンチノのナイトレート・コレクションが危険に晒されていることも警告しました。ナイトレート・フィルムはとても燃えやすい性質で、定期的な検査(インスペクション)を怠ると自然発火の可能性も否定できません。今回の――シネマテカ設立以来5度目の――火災はナイトレートの発火が原因ではありませんでしたが、いずれにしても、労働者が雇用され、日常業務が滞りなく遂行されていれば、多くの損失を回避できたに違いありません。

シネマテカが政府に見捨てられ、運営母体だったACERP(Associação de Comunicação Educativa Roquette Pinto)から残りの給与や退職金も支払われないまま技術スタッフ全員が解雇されてから、8月8日で1年になります。もっとも、整備・消防・清掃チームは新たに雇用されたようです。整備・消防・清掃は確かにフィルムアーカイブの機能に不可欠ですが、それだけでは不十分であることは、このような惨事の発生からも明らかです。

この1年のあいだ専門的な技術スタッフ不在の中で、フィルム素材とその保存存状態は取り返しのつかない悪影響を受け、状況はさらに厳しくなりました。火災による焼失だけでなく、様々な素材の寿命が極端に短くなってしまったのです。とりわけナイトレート・フィルムやアセテート・フィルムの劣化は深刻です。専門家チームが復帰しない限り、被害の全貌を正しく把握することも、保存活動を再開することも、シネマテカ自体を再建することもできません。

レオポウジナに収蔵されていて、7月29日の火災で失われたか、あるいは何らかの被害を受けた可能性のあるコレクションは、数こそ少ないものの、クレメンチノに収蔵されているコレクションと深いつながりがあり、同等に重要なものでした。その一部を以下に紹介します。

ドキュメンテーション・コレクション

解散した「Embrafilme – Empresa Brasileira de Filmes S.A.」(1969-1990年)のアーカイブズの大部分、「Instituto Nacional do Cinema – INC」(1966-1975年)と「Concine – Conselho Nacional de Cinema」(1976-1990年)のアーカイブズの一部、そして査定段階にあった多くのドキュメント。これら資料の一部は、2020年2月に発生した大洪水の後、再び浸水の被害を受けるのを防ぐため収蔵庫1階から空調設備のある2階へと移された。その2階が主に今回の火災の被害を受けた。ドキュメントの一部はリオデジャネイロの「Tempo Glauber Archive」から取得したもので、グラウベル・ローシャ図書館所蔵資料の複製やシネマテカ自体の内部文書も含まれていた。

視聴覚コレクション

配給会社「Pandora Filmes」のコレクションの一部には35mmのブラジル映画および外国映画のプリントが含まれた。ニュース映画、予告篇、広告、ドキュメンタリー映画、劇映画、ブラジル映画の唯一無二の原版やプリント。このコレクションの一部は浸水の影響も受けていた。ECA/USP(サンパウロ大学コミュニケーション&芸術学部)のコレクションの一部で、学生が制作した16mmと35mmの作品、そしてジャーナリスト、グラール・デ・アンドラーデ氏のビデオ・コレクションの一部も。

映画・写真・現像機材コレクション

博物館的な価値に加え、フィルムやビデオの上映や複製には市場に出回っていない旧式の機材が必要である。このコレクションの多くはまた、現役の機材の修理部品の供給源としても役立っていた。

今回の火災を理由の一つとして、わたしたちは焦土化政策と国家の記憶の抹消政策をなんとしても終わらせねばなりません。わたしたちは、〔新型コロナウイルスで〕亡くなった50万人以上のブラジル人の死を悼み、そしてまた、今回経験したわたしたちの歴史の損失を嘆いています。2016年にはシネマテカで、2018年には国立博物館で、そして2021年に再びシネマテカで壊滅的な災害が発生しました。予防可能だったパンデミックによる死者に加え、残念なことに、わたしたちはブラジルの歴史的・文化的遺産の一部まで失ってしまったのです。

もう二度とシネマテカ・ブラシレイラが予防可能な災害に襲われるようなことがあってはなりません。ACERPのような民間団体への運営委託はいかにも脆い失策でした。そのような運営モデルは、大規模で複雑な文化機関には向いていません。政府の公式発表の内容は空虚で、まともな議論もなければ透明性もなく、そこに市民や文化施設の労働者、そしてわたしたち、シネマテカの元労働者グループの声は反映されず、何の解決にもなっていません。また、政府が発表した予算が必要な金額を大幅に下回るものであることをここに明言します。シネマテカ・ブラジレイラに必要なのは、長期的に安定した条件で雇用された技術チームと、ブラジルの視聴覚遺産の保存と普及に見合った予算です。

労働者がいなければ、アーカイブズを保存することはできません!

Workers of the Cinemateca Brasileira
2021年7月末日
(via AMIA-International Outreach Committee)

[災害対策部]2020 九州豪雨の被害について

九州豪雨による被害にあわれた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。映画保存協会の災害対策部では、水に濡れたり土砂をかぶったりした8mmフィルムやビデオテープ等、視聴覚資料の洗浄についてご相談をお受けしています。
E-mail sos@filmpres.org
電話 03-3823-7633(折り返しご連絡しますので、必ずお名前とご連絡先を残してください)

>> 災害対策部
>> 歴史資料ネットワーク:2020年九州豪雨被災地のみなさま、ボランティアのみなさまへ(歴史資料保全のお願い)

プロジェクト「開館60周年ギンレイホールの挑戦!」

団体会員として小会をご支援くださっている〈ギンレイホール〉さんがプロジェクトを立ち上げて寄付を募っておられます。リターンの中には足柄製作所さんの「16㎜&35㎜のフィルム缶」も。ぜひご協力ください。

>> 開館60周年ギンレイホールの挑戦! 名画ファンの聖地、神楽坂の名画座の灯を消さないよう、ご支援をお願いいたします
>> 飯田橋ギンレイホール

シネマテカ・ブラジレイラ救済

南米最大のフィルムアーカイブ「シネマテカ・ブラジレイラ」(サンパウロ)が危機的な状況にあり、世界の仲間に助けを求めています。
文化省が理事を解任した2013年以降、弱体化を余儀なくされていたシネマテカは、目下、財政破綻による閉鎖の危機に直面しています。映画保存の専門家の雇用も、低温湿度下での視聴覚資料の保管も継続できなくなっています。
シネマテカの運営組織 Associaçãode Comunicação Educativa Roquete Pinto (ACERP)と政府の契約が教育省の主導で終了し、現在シネマテカを管轄する文化特別事務局からACERPに必要な予算が与えられていません。
旧文化省視聴覚事務局の失策の結果、シネマテカでは2016年2月に大規模な火災が発生し、何千本もの貴重な映画フィルムが失われました。さらに2020年2月、コレクションの一部を保管するレオポウジナ地区の施設が洪水の被害に見舞われました。その損失は明らかになっておらず、救済措置も何ら講じられていません。
政府の対応を待つばかりでは、ブラジルの視聴覚遺産は永久に失われてしまうでしょう。いまこそ行動を起こさねばなりません。
(2020年6月 via AMIA-International Outreach Committee and Ray Edmondson)

>> 救済を求める署名
>> 職員支援のための寄付

「つなぐKOBEアート募金(神戸市ふるさと納税)」受付中

団体会員として小会をご支援くださっている、そしてホームムービーの日(HMD)の神戸会場の主催団体でもある〈神戸映画資料館 Kobe Planet Film Archive〉さんが寄付を募っておられます。ぜひご協力ください。

>> つなぐKOBEアート募金(神戸市ふるさと納税)

*「つなぐKOBEアート募金(神戸市ふるさと納税)」の仕組みを利用すると、寄附者は税控除が受けられます。税控除はありませんが、以下のゆうちょ口座への直接の寄付も可能です。

ゆうちょ銀行
口座記号番号 00950-0-212194
(特非)プラネット映画保存ネットワーク

>> 神戸映画資料館

[災害対策部]2019 台風19号の被害について

台風による被害にあわれた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。映画保存協会の災害対策部では、水に濡れたり土砂をかぶったりした8mmフィルムやビデオテープの洗浄についてご相談をお受けしています。
E-mail sos@filmpres.org
電話 03-3823-7633(お名前とご連絡先を残してください)

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>> 歴史資料ネットワーク:2019年台風19号被災地のみなさま、ボランティアのみなさまへ(歴史資料保全のお願い)

[災害対策部]2018 西日本豪雨の被害について

西日本豪雨による被害にあわれた皆さまに心よりお見舞い申し上げます。映画保存協会の災害対策部では、水に濡れたり土砂をかぶったりした8mmフィルムやビデオテープの洗浄についてご相談をお受けしています。
E-mail sos@filmpres.org
電話 03-3823-7633(必ずメッセージを残してください)

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>> 歴史資料ネットワーク:緊急事務局体制に移行します 2018年6月大阪北部地震、2018年7月西日本豪雨